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お茶の水女子大学附属小学校 学校情報

日本の幼児教育・初等教育のパイオニアであり、1876年(明治9年)設立という圧倒的な歴史を持つお茶の水女子大学附属小学校

同じ文京区・茗荷谷に隣接する「筑波大学附属小学校」と双璧をなす国立の超名門ですが、その入試の性質は筑波とは「真逆」と言えるほど異なります。筑波がスピードとペーパー・運動能力を求めるのに対し、お茶の水は「ペーパーテストを一切行わず、遊びを通した行動観察と口頭試問で『真の自律と協同』を徹底的に見抜く」という、極めて本質的で人間力そのものが問われる入試を行います。

また、「中学校・高校は女子校であるため、男子は小学校卒業後に必ず外部の中学を受験して外に出なければならない」という絶対的なルールがあります。

お茶の水女子大学附属小学校(通称:お茶小)の入試は、国立特有の「一次抽選」「二次考査(実力)」「三次抽選」という3段階で行われます。

ペーパーの詰め込み学習は一切通用しません。「自分で考え、没頭し、お友達と心を通わせる」という、幼児期に最も大切にされるべき「本物の遊びの経験」が極限まで試される入試です。

学校名 お茶の水女子大学附属小学校(Ochanomizu University Elementary School)
所在地  〒112-8610 東京都文京区大塚2-1-1
最寄り駅 東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷駅」より徒歩約8分、東京メトロ有楽町線「護国寺駅」より徒歩約10分。
通学区域制限  【厳格な指定あり】東京都23区内に保護者と同居していること。 出願時点で23区外(市部や他県)に在住の場合は受験資格がありません。
宗教  なし(国立大学法人のため)
創立年月日  1876年(明治9年)。東京女子師範学校の附属小学校として開校。
募集人員 男女計 約50名(男子約25名、女子約25名)
※お茶の水女子大学附属幼稚園からの連絡進学者(約55名)を除く、外部生への募集定員です。
クラス編成 1学年3クラス(各クラス約35名。幼稚園からの内部生と外部生が混ざります)。
進学先 【重要】中学校・高校は「女子校」です。
▶ 女子: 原則として附属中学校へ連絡進学可能(高校へも内部進学枠あり)。
▶ 男子: 卒業後は必ず外部の中学校を受験して進学します。開成や筑駒、御三家などの最難関中学へ多数進学します。
給食 あり(自校調理による完全給食)。 日本の「食育」の発信地であり、栄養士による「お茶っ子ランチ」は全国のモデルとなっています。
アフタースクール なし(クラブ活動や放課後プログラムは学校外や家庭主導の場合が多い)
学費 国立のため授業料は無料。初年度はPTA会費、後援会費、教材費等の実費(約20〜30万円程度)のみ。
制服 あり(機能的で動きやすいデザイン。指定品多数)

学校の特色

特色 内容
沿革と理念 教育目標は「自主・協同・創造」
教師が手取り足取り教えるのではなく、子ども自身が
「自分から、自分らしく、自分たちで」学びを創り上げることを
最大の価値とします。
「てあて」

「マイグレーション」
「てあて(T-T:ティーム・ティーチング)」として、
複数の教師が一つの授業を担当し、子どもたちを多角的に見守ります。
また、オープンスペースを活用した
「マイグレーション(回遊型学習)」
など、日本の初等教育をリードする実験的な授業が展開されます。
ノーチャイム制 チャイムが鳴らない学校です。
子どもたちが自分で時計を見て、授業の始まりや休み時間の終わりを判断し、
自らを律する「自律心」を育てます。
男子に
とって
男子は12歳で必ず外に出るため、事実上の「6年制の進学小」として機能します。
お茶小で培われる「探究心」と「深い思考力」は、
中学受験の最難関を突破する強靭な地頭へと直結するため、
男子の第一志望層も極めて厚いです。

年間行事(主なもの):

  • :入学式・始業式・新入生歓迎・研究オリエンテーション
  • :サマーキャンプ・自然体験・研究活動
  • :運動会・文化祭・学習発表会・研究発表会・公開授業
  • :卒業式・振り返り発表・クリスマス関連イベント(中立的)
  • その他:クラブ活動・遠足・奉仕活動・保護者会。研究発表会が特徴で、「革新的な学び」「探究心を伸ばす環境」と高評価

3年間の受験倍率と推移

お茶の水小の入試は、筑波小と同様に「抽選」によって多くの受験生が涙を呑むシステムです。

プロセス 志願者数と通過率の目安 分析と背景
一次抽選

志願者 男女計 約3,000名超

通過率:約30〜40%

まず「くじ引き」で半分以上が落とされます。
運のみの勝負です。
二次考査
(実力)

一次通過者 男女各500名程度

通過率:約10〜15%

ペーパーなしの「行動観察・口頭試問」で、
子どもの素の人間力と家庭の教育力が
徹底的に丸裸にされます。
三次抽選

二次合格者 男女各60〜80名

最終合格者 男女各25名

二次を突破した優秀な子どもたちの中から、
最後に再び「くじ引き」が行われます。
総合倍率 約50倍〜60倍 実力だけではどうにもならない抽選の壁と、
付け焼き刃が通用しない実力テストが組み合わさった、
日本で最も「素の人間力」が問われる入試です。

入試に向けたスケジュールと「月齢グループ」

お茶小も、生まれ月によってA・B・Cの3つのグループに分けて考査を行い、月齢による発達差を考慮して評価します。

(Aグループ:4〜7月生まれ、Bグループ:8〜11月生まれ、Cグループ:12〜3月生まれ)

プロセス 時期・日程 備考
説明会 9月上旬 Web配信または講堂開催。
学校の教育研究方針の理解が必須です。
願書配布・
出願
10月上旬 Web出願(マイページ登録)。
一次抽選 11月中旬 お茶の水女子大学構内またはWebシステムにて実施。

二次考査
(実力)

および

保護者面接

12月上旬 月齢グループごとに日程が分かれます。
「子どもの考査」と同日または別日に
「保護者の面接・作文」が実施されます。
三次抽選 12月中旬 最後の運命のくじ引き。
ここで最終合格者が決定します。

 二次考査(実力テスト)内容分析

お茶の水小の最大のアイデンティティは、「ペーパーテストを行わない」ことです。その代わり、極めて高度な行動観察と個別テストが行われます。

審査項目 内容と対策のポイント

個別
テスト

口頭試問・思考力

【内容】
✔️先生と1対1で向き合い、お話を聞いて質問に答えたり、おはじきや具体物を使って数の操作を行ったりします。

【対策】
✔️ペーパー上の処理能力ではなく、**「先生の目を見て、自分の言葉で論理的に説明できるか」**が問われます。

✔️「〇〇だから、ここはおはじきが3つになります」といった言語化能力が必須です。

✔️マニュアル通りの受け答えをする子は「伸びしろがない」と見なされます。

行動観察

自由遊び

最重要関門

【内容】
✔️教室にあるブロック、折り紙、おままごとセットなどで自由に遊ぶ。

✔️グループでのゲーム。

【対策】

✔️ここが最大の山場です。お茶小が求めているのは「とことん遊べる子」です。

✔️一つの遊びに没頭する集中力と、お友達との関わり方が見られます。トラブルが起きた際、先生に泣きつくのではなく、**子ども同士で言葉を使って解決する「自治の力(協同)」**が極めて高く評価されます。

運動

巧緻性

【内容】

✔️模倣体操、リズムジャンプ、片足立ち。巧緻性は、紐結びや服の着脱など。

【対策】

✔️筑波のようなアスリート並みの運動能力は不要ですが、「先生の指示を正確に聞き取り、楽しく体を動かす姿」と、自分の身の回りのことができる「生活の自立」が厳しく見られます。

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面接・保護者作文の分析(家庭の教育哲学を問う)

お茶の水小は、国立の中で唯一(または数少ない)、しっかりとした「保護者面接」を実施する学校です。事前のアンケート(作文)と合わせて、国立の使命を理解しているかが厳しく問われます。

保護者面接(約10分)

  • 出題傾向:

    • 「国立の教育実験校という立場をご理解いただいていますか?」

    • 「お子様同士でトラブルがあった際、ご家庭ではどのように対処していますか?」

    • 「お子様が最近、夢中になって取り組んでいることは何ですか。また、それをどう見守っていますか?」

    • 「(男子の場合)中学校は外部受験となりますが、その点についてどのようにお考えですか?」

  • 対策の極意(『没頭』と『見守り』): お茶小は「親が先回りして教え込む家庭」を最も嫌います。例えば、将棋のプロ(奨励会)を目指して日々盤面に向かい、自ら次の一手を深く考え抜くような極めて高度な目標を持つお子様であれば、その「一つのことに没頭し、自分で論理を組み立てる姿勢」は、お茶の水が求める『自律』の姿そのものです。面接や願書では、その集中力や葛藤を親がどう一歩引いて見守り、環境としてサポートしているかを語ることが、教育方針と学校の理念が一致する強力なアピールとなります。

保護者作文(アンケート)

  • 考査の待ち時間などに、所定のテーマ(例:「家庭での役割分担について」「子育てで一番悩んだことと、その乗り越え方」)について数百字で記述します。飾り立てた文章ではなく、家庭のありのままの姿を論理的に書く力が求められます。

合格するために

学校が求める子ども像

  1. 「遊びの天才」である子ども: 用意されたおもちゃに受け身で触れるのではなく、「これとこれを組み合わせたら面白い!」と自分で遊びを創り出せる(創造)子。

  2. 自分の言葉で意見を言え、相手の意見も聞ける子ども: 喧嘩をしないおとなしい子ではなく、意見がぶつかった時に「僕はこうしたい。あなたはどう思う?」と対話できる(協同)子。

  3. 大人の顔色を窺わない子ども: 幼児教室で「こうしなさい」と教え込まれた不自然な笑顔や、失敗した時にすぐに親を見るような依存心のない(自律)子。

そのために家庭で実践すること

  • 「教える・止める」を限界まで我慢する: 子どもが何かに夢中になっている時(たとえそれが泥んこ遊びであっても、複雑なパズルであっても)、親の都合で中断させず、とことん「没頭」させてください。お茶小の行動観察を突破する集中力は、この「邪魔されない没頭体験」からしか生まれません。

  • 子ども同士のトラブルに「裁判官」として介入しない: 兄弟喧嘩や公園でのトラブルの際、親が「あなたが悪いでしょ、謝りなさい」と即座に裁くのをやめてください。「どうしたの? 〇〇君はどうしたかったの? じゃあどうすればいいかな?」と問いかけ、子ども自身に解決策を考えさせる(対話の訓練)ことを徹底してください。

  • ペーパーレスだからこそ「具体物」を使った数と言葉の特訓を: ペーパーテストがないからといって、勉強が不要なわけではありません。むしろ、おはじき、サイコロ、積み木などの「具体物」を使い、手を動かしながら「数」や「図形」を理解し、それを自分の言葉で親に説明させるという、ペーパー学習よりもはるかに高度な知育が必要です。

合格へのマイルストン

時期 優先すべきアクション

年中

年長春

没頭と自立の育成

✔️ペーパー上の知識ではなく、具体物(パズル、積み木、将棋など)を使った深い思考遊びに没頭させる。

✔️自分の身支度や片付けを完璧に自立させる。

年長春

集団行動の質的向上

✔️幼児教室の「行動観察特訓」などに参加し、初めて会うお友達と対話して遊びを発展させる経験を積む。

✔️親は「国立の使命」と「自主・協同」に関する学校の文献を読み込む。

年長11月

一次抽選・私立並行期

11月中旬の一次抽選。

✔️ここで落ちても親の責任でも子どもの実力不足でもないことを強く認識する。

✔️通過した場合は、私立入試で作られた「お受験のお行儀の殻」を破り、本来の子どもらしい快活さと野性味を取り戻すメンタルコントロールを行う。

年長12月

二次考査・最終決戦

✔️12月上旬の二次考査本番。

✔️子どもは「お茶大の先生といっぱい遊んでおいで!」と送り出し、親は面接と作文で「見守る子育ての哲学」を堂々と語る。

✔️そして三次抽選の結果を静かに待つ。

まとめ

お茶の水女子大学附属小学校の入試は、都内のあらゆる小学校受験の中で、最も「作られたメッキが通用しない、恐ろしいほど純粋な人間力テスト」です。

どれほどペーパーを速く解けても、大人の顔色を窺って「正解」を探そうとする子は、お茶小の自由な遊びの中では評価されません。

逆に、抽選という残酷な運命をくぐり抜け、あの教室で目を輝かせて自分なりの遊びに没頭し、お友達と笑い合える子どもこそが、日本の教育研究の最前線に立つ資格を与えられます。

男子にとっては「12歳での外部受験」という明確な試練が待っていますが、お茶小で培った「自ら問いを立て、没頭する力」は、どんな中学受験塾のテクニックにも勝る最強の武器となります。

抽選というコントロール不可能な要素を受け入れつつ、お子様が本来持っている「知的好奇心」と「子どもらしいエネルギー」を最大限に引き出し、この最高峰の教育実験校への挑戦を、ご家族で心から楽しんでください。

遅くとも年長の春には過去問題集を購入、試験までに対策をしておくことが合格の秘訣です。

過去問題をいきなりお子様に解かせるのではなく、まず確認して傾向をつかむことが大切です。

抜かりなく準備しましょう。

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ここまでお読み頂きありがとうございました。

 

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